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筋線維タイプとスポーツ

筋線維の特性では、速筋(タイプⅡ)線維は無酸素性エネルギー発揮能力に優れ、短時間で、高強度な運動に適しています。それに対して、遅筋(タイプⅠ)線維は、有酸素性エネルギー発揮能力に優れ、疲労しにくく、長時間の持久的な低強度の運動に適しています。

一般の人では、速筋線維と遅筋線維の割合はほぼ50%:50%ですが、短距離選手では、速筋線維の割合が70%以上、長距離選手では、逆に遅筋線維の割合が65%以上を占めています。このように、その種目に適した筋線維組成を有していることが競技成績をおさめるために必要となる条件の一つということが言えます。

では、一流の陸上競技選手にみられるようなそれぞれに特化した筋線維組成がトレーニングによって後天的に得られたものか、生得的に元々持って生まれたものなのか、どちらでしょうか。現時点では、非常に偏った筋線維組成は、生まれつきの遺伝的要素が高いと考えられています。遅筋(タイプⅠ)線維から速筋(タイプⅡ)線維、速筋(タイプⅡ)線維から遅筋(タイプⅠ)線維という筋線維タイプ間の変化は起こりませんが、タイプⅡbからタイプⅡaという速筋線維のサブタイプ間の変化はトレーニングによって起こります。

現在では、自分の持っている筋線維組成を調べることも可能で、その結果により、適したスポーツ種目を選択することも可能です。しかし、競技能力が高いほど、自然と適した種目を選択しているのではないでしょうか。


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