
まずプロテイン(protein)とは日本語でタンパク質のことです。肉や魚、卵、乳製品、大豆製品などに主に含まれ、普段の食事から摂取することができます。
生体の構造や形態を形成する構造的役割と、酵素、物質運搬たんぱく質(ヘモグロビンなど)、ホルモンなどの機能的役割があり、活発な新陳代謝に欠かせません。ほとんどは体の構成成分として使われますが、糖質や脂質が不足している場合にはエネルギー源にもなります。
タンパク質の必要摂取量は、座業中心に仕事をする人では体重1kg当たり0.8gとなり、多くのアスリートでは、体重1kg当たり1.5~2.0gになります。
一般の方で体重60㎏とすると、必要なタンパク質の量は60㎏×0.8gで一日当たりの必要量は48gになります。
では、食品にはどのくらいのタンパク質が含まれているかですが、1食当たりで考えると、鶏ささみ40gで23g、豚ロース100gで22.9g、マグロ50gで13.2g、納豆1パックで8.3g、牛乳1本200gで6.6gです。普通にバランスの良い食事を摂っていれば摂取できる量ですね。
しかし、私たちは糖質、脂質を好むので、P(protein・タンパク質)・F(fat・脂質)・C(carbohydrate・炭水化物)のバランスで見ると、タンパク質の摂取量が少なくなります。
タンパク質は、20種類のアミノ酸により構成され、必ず食物から摂取しなければならないアミノ酸は9種類あり、必須アミノ酸といいます。食品に含まれるタンパク質が良質かどうかは、必須アミノ酸が不足なく含まれているかどうかを表すアミノ酸スコアで評価できます。一般に植物性たんぱく質に比べ、動物性たんぱく質のほうがアミノ酸スコアは高くなります。
サプリメントとしてのプロテインの摂取を考える場合、いくつかの考え方があります。
一つは、動物性食品を摂取できない方にとっては、どうしても食事から必要なタンパク質量を摂ることが難しいため、プロテインを活用することは有効です。もう一つは、ダイエットしたい方では食事からタンパク質を摂ろうとすると、同時に糖質や脂質も摂ることになり、摂取カロリーが増えてしまいます。そのような時に食事の一部を置き換える形でのプロテイン摂取も有効です。また、アスリートの場合、一般の方の2倍量が必要になるので、食事だけで摂取しようとするとかなりの食事量になります。摂取のタイミングもあるので、適切なタイミングでタンパク質を補給できるというメリットもあります。しかし、一般の方が、通常に食事を摂りながらプロテインも摂取すると余分なカロリーを摂取することになり、結果として脂肪として蓄積されます。どのような目的で、どのように活用するかが大切ですね。
最後に、プロテインには様々な種類が存在します。その中でも代表的なものがホエイプロテイン、カゼインプロテイン、ソイプロテインです。
ホエイプロテインとカゼインプロテインは、牛乳由来のタンパク質です。含まれている割合は、約20%がホエイプロテイン、約80%がカゼインプロテインです。
ホエイプロテインは、吸収効率が高く、吸収速度が早いという特徴があります。カゼインプロテインは、吸収速度がゆっくりなので、体内に長時間タンパク質が補給され続けるという特徴があります。ソイプロテインは、大豆から抽出された植物性のプロテインで、ホエイプロテインと比べ、ゆっくりと吸収されていく特徴があります。
どのタンパク質もそれぞれ有用な特徴があるので、上手く使いわけるといいですね。
Comments