今回は脊椎の波についてを考えます。
前回はジョイント by ジョイント セオリーについて考えました。各関節にはスタビリティジョイント(安定性関節)とモビリティジョイント(可動性関節)の2つがあり、それぞれ関節がその2つに分類されるという内容でした。
今回は、それに加えて脊椎の波をみていきます。
ヒトの姿勢は、弯曲を交互に置いて釣り合いを取ることで成り立ちます。
胎児は身体を丸めています。これを1次弯曲と言います。生後1年で、まず、頭を持ち上げるために首の弯曲(頚椎)が形成されます。次に座って、這うために腰を反らすことで腰の弯曲(腰椎)が形成されます。これを2次弯曲と言います。
全身は1次弯曲と2次弯曲が交互に積み重なることで姿勢を作っています。
頭部弯曲は1次弯曲、頸部弯曲は2次弯曲、胸部弯曲は1次弯曲、腰部弯曲は2次弯曲、仙尾部は1次弯曲となります。
この見方を下肢まで延長させると、膝の屈曲は2次湾曲、踵の弯曲は1次弯曲、足底の弯曲は2次弯曲と考えることができます。
胎児から生後1年かけて直立で2足で歩行ができるようになるまでに各部の弯曲が形成されます。それぞれがしっかりと役割を果たすことで全身のバランスが成り立ち、様々な動作が適切に行われます。
しかし、この2次弯曲が崩れると、上下の1次弯曲でバランスを取ることになり、それぞれの部位へストレスが掛かります。それにより痛みの発生やパフォーマンスの低下に繋がります。
トレーニングでは、前回のジョイント by ジョイント セオリ―と合わせ、この1次弯曲と2次弯曲ということも視野に入れて行うことが大切ではないでしょうか。
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