レジスタンストレーニングを行う目的は、主に3つあります。
一つ目は筋持久力の向上、二つ目は筋肥大、三つ目は筋力向上です。一般の方にとってはやはり見た目を変えたいということから筋肥大を目的とする方が多いのではないでしょうか。
では、トレーニングを行えば、誰もがよく発達した筋を持てるかというとそうではなく、筋肥大の程度は人によって異なります。それは、外部刺激としてのトレーニングの負荷や強度なども大きいですが、遺伝的要因、神経支配、ホルモンなどの内部要因が大きく関わっているからです。
筋の大きさは、「筋線維の横断面積×筋線維の長さ×筋線維の数」で決定され、筋肥大とはこの三つを変化させることです。
では、筋線維の数は変化するかというと、人の上腕二頭筋の筋線維数は平均で約210,000本ですが、少ない人では約110,000本と個体差が大きくなります。現在のとこと、筋線維数はトレーニングによって変化することはないと考えられ、その数は遺伝的な要因で決定されていると考えられています。
では、筋肥大では何が起こっているか。第一は個々の筋線維が肥大することによるものです。トレーニングによってすべてのタイプの筋線維に肥大が起こりますが、速筋線維で特に肥大率が大きくなります。筋線維の肥大は、筋原線維の肥大と分裂が繰り返し起こることにより筋原線維の容量が増すことが主な要因です。
筋肥大には遺伝的要素が大きく関係しますが、適切なトレーニングにより遺伝的範囲内での肥大を起こすことは可能ということですね。
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