top of page

持久的トレーニングとエネルギー代謝

今回は持久的トレーニングとエネルギーの代謝について考えます。

私たちが活動する場合、必ずエネルギー基質となるATP(アデノシン3リン酸)が必要になります。車で言えばガソリンです。



元々、筋にはATPが蓄えられていますが、少量なので直ぐに使い果たしてしまいます。そこで新たにATPを作る必要があります。このATPを生産する経路は3つあり、1つ目はATPとクレアチンリン酸の分解(ATP₋PCr系)、2つ目はグリコーゲンおよびグルコースの分解(解糖系)、3つ目は脂肪、グルコース、グリコーゲンなどの有酸素的分解(酸化系)による供給に分けられます。


今回はその中でも3つ目の酸化系エネルギー代謝の持久的なトレーニングによる効果について考えたいと思います。


酸化系エネルギー代謝は、筋線維内のミトコンドリアで行われます。

糖質が解糖過程を通過するとピルビン酸まで分解され、ミトコンドリアによりアセチルCoAに分解され、TCA回路へと進みます。その過程で多量のATPを合成することが出来ます。

筋活動によりATP消費が高まっても、直ぐにATPを合成できれば運動を継続することが出来ます。したがってミトコンドリアの容量を増やせば疲労に対する耐性が高まることになります。


持久的なトレーニングを継続すると筋線維内のミトコンドリア容量が増加させることが出来ます。また、毛細血管も増加することにより、筋線維へ酸素や栄養素が拡散しやすくなり、疲労物質などの代謝産物が除去されやすくなります。


加えて、ミトコンドリアの容量の増加により、筋中のグリコーゲンの分解を抑制することができ、脂質の分解の割合を増大させることが出来るようになります。グリコーゲンの枯渇は疲労の原因となり、筋の活動を低下させるため、脂質の分解が増大することで疲労を遅延させることが可能になります。


約4~5週間の持久的トレーニングにより、ミトコンドリアの容量は増大します。逆にトレーニングを1週間中止すると増加した容量の1/2が失われ、トレーニングを再開しても元のレベルに戻るまで数週間掛かります。


以上のように持久的トレーニングは酸化系エネルギー代謝能力を高めることができ、より運動を持続させることが可能になります。ただし、低強度で長時間の持久的トレーニングではミトコンドリアの容量はあまり増加しないため、短時間で高強度の持久的トレーニングを継続して行うことが有効です。

閲覧数:4回

最新記事

すべて表示

Comments


bottom of page