最近、改めて姿勢の重要性を感じます。スポーツやトレーニング中は当然ながらフォームなどを意識するため姿勢も意識しますが、日常生活や仕事中、学生の方であれば授業中などでどの程度姿勢を意識されているでしょうか。
私たちは常に重力によって地面に引っ張られています。ヒトは産まれてから約1年掛けて直立二足歩行ができるようになります。まず、重力に対抗して頭を持ち上げることで首がすわり頚椎の前弯ができ、体を持ち上げ座ることで腰椎の前弯ができ、脊柱のS字のカーブが作られます。そのようにして重力に対抗する筋力が備わることで直立して立てるようになります。つまり重力に対抗することが生活するということになります。
常に地面方向に引っ張り下げる重力に対して、筋肉が骨を上に引っ張り上げることで立つことができ、歩くことができ、運動することができます。
しかし、私たちはこのことを忘れてしまっているのではないでしょうか。
スマホが生活の中で当たり前になり、多くの時間を背中を丸くして、肩甲骨は外に開き、頭を前に下げた姿勢で過ごしていませんか。電車などに乗るとほとんどの方がこのような姿勢になっています。また、幼児期からスマホやタブレットで動画を見ることが多いと適切な姿勢を作ることができないのではないでしょうか。
骨盤の上に脊柱が積み重なり、頭部が載ります。適切な積み重なりであれば、前後左右のバランスが取れた積み木のようになるので、筋肉に余分なストレスを掛けることはありません。頭部が前に下がり、背中が丸くなると、重心が前に移動するため、重力に対して引き上げが必要になるため、頸や肩甲骨回りの筋が過緊張し、肩こりなどを引き起こします。
いくらトレーニングをしても、ストレッチをしても、マッサージなどを受けても、姿勢が崩れていてはストレスからは解放されません。それとは逆に常に姿勢を意識できれば、余分なストレスを減らすことができ、その姿勢を保つための体幹等のインナーマッスルを鍛えることも可能になります。
今回は良い姿勢がどういうものかという点ではなく、そもそも何故姿勢が大切かということについて考えてみました。生活の中で常に重力に対抗して引き上げるという意識を持つだけでも大きく違うと思います。
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